音楽ライター・金子厚武のブログ
by ashadeofshyness
カテゴリ
日記
インタビュー
YEAR IN MUSIC
ウィークリー・レコメンド
コラム
以前の記事
2017年 08月
2016年 12月
2016年 01月
more...
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2012年 04月 ( 1 )   > この月の画像一覧

2012年1月~3月の国内ロック/ポップ

PICK UP(リリース順)

PLASTICZOOMS『STARBOW』
GOTH-TRAD『NEW EPOCH』
People In The Box『Citizen Soul』
THE MIRRAZ『言いたいことはなくなった』
青葉市子『うたびこ』
赤い公園『透明なのか黒なのか』
your gold,my pink『TEENAGE RIOT』
camera-stylo『Coup d’Etat』
QUATTRO『4』
Curly Giraffe『FLEHMEN』
Ryo Hamamoto & The Wetland『Ryo Hamamoto & The Wetland』
YOLZ IN THE SKY『DESINTEGRATION』
folk squat『folk squat』
モーモールルギャバン『僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ』
Qomolangma Tomato『カジツ』

特に際立った作品を挙げるとすれば、まずはチョモの『カジツ』。これは昨年アナログフィッシュに感じた印象に近いというか、元々好きなバンドが体制を整えて発表したアルバムが、時代のど真ん中を射抜く力強い作品だったという喜びが大きかった。「IDLEWILDの『the remote part』と、キウイロールの『その青写真』と、shing02の『400』という不思議なトライアングルの中心に位置する」なんて、僕としては最大限の褒め言葉を贈ります。Ryo Hamamoto & The Wetlandのセルフ・タイトル作も非常に良質。同じく3月にジェームス・イハがひっさびさの新作を発表しましたが、ギタリストという立ち位置や、その決して派手ではないけどじわじわと染み入る感じは近いなと。イハの『Let It Come Down』と同じ年に最高のソロ・アルバムを発表していたバーナード・バトラーと合わせ、ギタリスト界の日米英3大ニール・ヤングだと思います。あとはゴルピンの『TEENAGE RIOT』。今もまだ成長の途上にあるバンドだとは思いますが、これまでの集大成と呼ぶべき素晴らしい内容だったと思います。取材や原稿を書く機会も多く、単純に聴いた回数は一番多い作品かも。

全体的な傾向で言うと、まず「kings以降」とでも言うべき洋楽志向のアーティスト・作品でよいものが多かったと思います。昨年の「kings」後、the telephonesとTHE BAWDIESが大バコでのワンマンを成功させた一方、TBAが活動を終了し(残念!)、PILLS EMPIREは新体制を発表と、いわゆる「リヴァイヴァル・ブーム」からの流れが一段落した印象。そんな中、こちらも新体制のQUATTROが出した『4』が素晴らしく、特にポップス寄りの作風が、フィル・スペクター、モータウン、ビーチボーイズといった名前の飛び交う昨今の国内外のシーンを象徴していたように思います。これは4月にTurntable FilmsとTHE CiGAVETTESの新作が出るとよりはっきりすると思うんだけど、例えばTHE MIRRAZとかゴルピンの新作もそっち寄りな部分があったし、以前からそういうことをやってきたCurly Giraffeの新作は、時代が追いついたような印象がありました。『FLEHMEN』にはチルウェイヴ風の曲もありましたが、シンセ・ポップでいうとPLASTICZOOMSの新作はよかった。あとサウンドはKLAXONS~LATE OF THE PIERみたいでわりとスタイリッシュなんだけど、ノリの猥雑さが完全に関西なキュウソネコカミなんかは存在として新しいなと思いました。

あとは新しいガールズ・バンドの台頭も目立ったように思います。東京事変とGO!GO!7188が解散した一方で、新体制チャットモンチーや後藤まり子が活動を活発化させるなど、色々と動きがあった中、早くも「ねごと以降」というようなバンドが続々登場。赤い公園を筆頭に、虚弱。やtricot(リリースはこれから)らがピックアップされつつあります。00年代における日本のロックがポストロックやハードコアの文脈で複雑化し、いわゆる「ガラパゴス化」していったことを自然と吸収している彼女たちは、若くして高い演奏力を持ったバンドばかり。中でも、クラシック的な要素が楽曲の構築感に表れている赤い公園の存在はかなり面白いと思います。曲作りの中心がギターっていうのもこの辺のバンドの特徴だったりしますね。シンガーソングライターでも、『小さなリンジー』が全国発売された田中茉裕をはじめ、青葉市子やmmmなどのリリースがあって充実してました。PredawnもRayonsやQUATTROの作品に参加するなど存在感を見せていたので、後半に作品が聴けるといいな。

東京のオルタナ・シーンは『TOKYO NEW WAVE 2010』以降とも言うべき、ヤーチャイカ、ミツメ、はこモーフ、これからリリースのあるOTOTOI GROUPなどが育ってきて、これまたいい感じ。あとキャリア組では中村一義とTHA BLUE HERBの活動再開にドキドキ。中村君は12月に予定されている武道館に向けてどう動くか楽しみだし、TBHは5月に予定されている新作が非常に楽しみ。4月に入れば前述のTurntable FilmsやTHE CiGAVETTESに加え、ソカバン渾身のセルフ・タイトル作も登場と、充実のラインナップが続きます。さてさて、誰が今年の顔となるのやら。
[PR]
by ashadeofshyness | 2012-04-01 22:30 | 日記